数ある植物の中でも、生命力がとりわけ強い胡蝶蘭。
ですが、そんな胡蝶蘭にもいくつか弱点はあります。
そこでこのページでは、胡蝶蘭の弱点とその対策を詳しくお伝えしていきます。
胡蝶蘭を育てている方や、お世話をする予定の方はぜひ読んでみてくださいね。弱点を知っているだけで胡蝶蘭を枯れさせたり、弱らせてしまう確率をグッと減らすことができますよ!
胡蝶蘭にとっての4つの弱点とは?
胡蝶蘭を枯れさせたり、病気にしてしまう原因は主にこの4つです。
- 頻繁に水をあげすぎ
- 直射日光
- 寒さや猛烈な暑さ(温度)
- 乾燥しきった環境(湿度)
この弱点を知らずに胡蝶蘭が弱ってしまい、後になってから気付くというケースが非常に多いです。ですので、一つ一つしっかりと見ていきましょう。
勘違いしがちな弱点から順に、対策と併せて紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
水のあげすぎは厳禁!降雨にも注意
胡蝶蘭を育てるうえで、一番やりがちな間違いが水を頻繁にあげてしまうことです。
胡蝶蘭の根を常に濡れた状態にしておくのはNG!
水やりをしすぎることで、根腐れを起こしてしまい、最悪の場合枯れてしまいます。ですので頻繁な水やりは、胡蝶蘭の弱点を突く行為となります。
水やりにはメリハリが大事です。水苔などの植え込み材が完全に乾いてから水をあげてください。水をあげる前に水苔を指で押して、完全に乾いているかを確認しましょう。
まだ水苔(植え込み材)が湿っているのに、「念のために水をあげておこう」といった行為は絶対にやめましょう。また、毎日少しずつ水をあげるのもNGです。
水やりの頻度は暖かい時期で1週間に1回、寒い時期は2週間に1回程度が目安となります。
ですが室内で育てている場合、エアコンなどの環境次第で必要な水やりの回数が大きく変わります。ですので、とにかく水苔(植え込み材)が乾ききっているかを確認してから、水をあげるということを徹底しましょう。
水の量は株ごとにコップ1杯ほど
胡蝶蘭の水やりでは、水の量自体はあまりこだわる必要はありません。
それよりも株ごとにしっかりと水をあげることを意識してください。
例えば3本立ちの胡蝶蘭の場合、3株を一つの鉢に寄せ植えてあります。ですのでそれぞれの株の根元に、しっかりとコップ1杯ずつの水をあげていきます。
鉢植えの胡蝶蘭は多くの場合、水苔などの植え込み材で株の根元がカバーされわかりにくくなっているはずです。その場合は、水苔を少しほじって株の根元を確認してみてくださいね。
- 水は常温のものを(特に冬場)
- 水やりはなるべく朝に
- 受け皿の水はこまめに捨てる
屋外に置いている場合
胡蝶蘭は室内で育てるのが推奨されていますが、屋外で育てている方もいます。
その場合は、雨にも気を付ける必要があります。
胡蝶蘭はもともと熱帯雨林、いわゆるジャングルが原産です。ですので降雨は問題ないようにも感じますが、植え込み材(水苔など)を使っている場合は環境が違います。
樹木や岩肌に自生している状態では、雨が降ってきても必要な水分だけを吸収して、あとは流れていきます。ですが植え込み材があることで、必要以上に水分をとどめてしまい、これもまた根腐れの原因となります。
過剰な水分の供給は胡蝶蘭の弱点を突く行為ですので、根腐れを起こさない環境を保つように心がけましょう。
直射日光に要注意!でも光合成は必要
実は直射日光も胡蝶蘭の弱点となります。
胡蝶蘭の原産地である熱帯雨林では、直射日光ではなく木漏れ日を浴びて光合成を行ってきました。ですので、直射日光を浴び続けると、胡蝶蘭は葉焼けを起こし弱ってしまいます。
とはいえ光合成は必須ですので、直射日光が当たらずに間接的に日光を浴びることができる環境に置いてあげることが大切です。
胡蝶蘭の光合成に適した環境をつくるには、以下の置き方がオススメです。
- レースのカーテンの付いた日当たりの良い窓際
- 日の差し込む室内で直射日光が当たらない位置
- 直射日光の当たる位置で、遮光ネットで調整
胡蝶蘭は寒さに弱い!猛烈な暑さも苦手
胡蝶蘭は熱帯地域を原産とする花ですので、寒さも弱点となります。
また、暑さに対してはそれなり強い花なのですが、近年の日本の夏はとても暑いですよね。ですので、真夏日くらいはへっちゃらな胡蝶蘭でも、さすがに猛暑日になると耐えられなくなってしまいます。
日本の環境の場合、冬場と真夏の猛暑日は胡蝶蘭にとって弱点を突く気温です。
快適に過ごせる温度:15℃~25℃
生命を維持できる温度:8℃~34℃
夏場、35℃以上になる猛暑日には、クーラーの効いた室内に置いてあげればOKです。
ですが、問題となるのはやはり冬場でしょう。
特に気温の下がる夜間は、室内に入れておくだけでは不十分なケースが多いです。暖房を付けたまま寝る人も少ないので、暖房の効いた室内に置くのは難しいかと思います。
そこで、冬場(特に夜間)におすすめな防寒対策として、段ボールや新聞紙、発砲スチロールなどで胡蝶蘭の周りを囲うという方法があります。穴を開けたビニール袋で覆い、簡易ビニールハウスを作るのも有効です。
それでも10℃を下回るようであれば、さらにその上から毛布をかけましょう。
とにかく10℃を下回らないようにしてあげてください。そうすれば無事に冬を越すことができますので。
- エアコンなどの風が直接当たらないようにする
- 10℃を下回る環境の場合、水やりはしない
胡蝶蘭は乾燥しきった環境が苦手!
繰り返しになりますが、胡蝶蘭の原産地は熱帯雨林(ジャングル)です。ですので、もともと湿度の高い環境を好みます。つまり乾燥した環境も胡蝶蘭には弱点となります。
日本の環境は比較的湿度が高いので、あまり湿度にはこだわらなくても大丈夫なのですが、エアコンなどで乾燥した部屋に置く場合は注意が必要です。
また、エアコンや扇風機などの風が直接当たる位置に胡蝶蘭を置くと、一気に乾燥させてしまうので特に気をつけてください。
ベストなのは乾燥している部屋に加湿器を置くことですが、胡蝶蘭の為だけに加湿器を用意するというのは難しい場合もあるでしょう。
そこで、部屋が乾燥している場合におすすめな対策は、胡蝶蘭の葉っぱに霧吹きで水をかけてあげることです。葉っぱの表裏に水をかけることを「葉水」といい、この葉水をしてあげることで、乾燥した室内でも胡蝶蘭自体を乾燥から防ぐ効果があります。
- エアコンなどの風が直接当たらない位置に置く
- 霧吹きで葉水をする際は、花びらにかけないようにする
- 加湿器を使う場合は、蒸気が直接当たらない位置に置く
◎まとめ
胡蝶蘭には大きな弱点が4つあることがお分かりいただけたかと思います。
これら4つの弱点をしっかりと把握し対策をとっておけば、胡蝶蘭が枯れたり、病気になる可能性を大幅に下げることができるはずです。
もしあなたが、大切な人に胡蝶蘭をプレゼントする機会があれば、ぜひこの弱点を教えてあげてくださいね。そうすれば貰った相手も、元気な胡蝶蘭を長い間楽しむことができますので。
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